Perio
歯周病治療
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歯周病治療とは
歯周病は、日本人が歯を失う大きな原因です。腫れ、出血などがあれば、早めに受診しましょう。特に症状がない場合も、定期的に歯科検診を受けていれば早期発見が可能になります。長くても半年ごとを目安にご利用ください。当院では3ヶ月ごとの健診を勧めています。歯周病の怖いところは、初期の段階だと自覚症状が現れにくいことです。歯垢に含まれる歯周病菌は歯ぐきに感染して歯周組織にダメージを与え、やがて骨まで溶かしてしまいます。支えきれなくなった歯は揺れ動くようになります。つまり、歯がグラグラすることに気付いた頃には、かなり進行しているということです。歯垢を残さないようにするには、ご自分での歯磨きが欠かせません。歯周病の治療は、通院での治療が一段落してからが本当のスタートと言えます。
歯周病と全身疾患の関係
歯茎に炎症を起こす歯周病菌は、歯肉の毛細血管から血流に乗って全身を巡り、様々な臓器に影響を及ぼすことが医学的に証明されています。
単なるお口の病気ではなく、心臓病、脳梗塞、糖尿病、誤嚥性肺炎、早産・低体重児出産などの発症リスクを高めてしまうのです。つまり口腔内の健康を保つことは、全身の健康維持にもつながります。
歯周病の原因と予防
歯周病の原因
- 歯垢(プラーク)の蓄積
- ストレス
- 不適切な口腔ケア
- 不規則な生活習慣や栄養不足
- 喫煙
- 全身疾患の影響
- 遺伝的要因
- 不適合な補綴物や矯正装置
歯周病の予防
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適切な歯磨き習慣
毎食後の歯磨きやデンタルフロスの使用。
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定期的な歯科検診
プラークや歯石を取り除くため、定期的なクリーニングが大切です。
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生活習慣の改善
禁煙の中止、バランスのいい食事、十分な睡眠を心がけましょう。
歯周病の進行
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第一段階
歯肉炎
歯ぐきに炎症が起きて、赤く腫れている状態です。歯と歯ぐきの間の「歯周ポケット」が3mm以内。ご自宅での丁寧なブラッシングを続けて、歯科医院で歯垢や歯石を取り除くことが大切です。
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第二段階
軽度歯周炎
深さは3mm以上~5mm以内です。歯周ポケットのなかに歯垢や歯石がたまりやすくなるので、除去する必要があります。
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第三段階
中等度歯周炎
歯周ポケットが 5mm以上~7mm以内の状態です。歯槽骨にまで影響が及んでいるため、歯を押すと動揺が見られます。膿が溜まることもあり、口臭も強くなるのが特徴です。歯周ポケットの奥深くまで専用の機材でクリーニングし、状況次第では歯周外科手術をご提案することもあります。
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第四段階
重度歯周炎
歯周ポケットは7mm以上です。歯根が露出してきて、食べ物をかむことがほとんどできません。歯を押すと激しく動くようになり、最悪の場合歯が抜けることも考えられます。歯周組織を再生する治療法もご提案できますが、難しい場合は体の健康のためにも抜歯を検討する必要が出てきます。
歯周病の治療
プラークコントロール
プラークコントロールとは、歯周病の原因となる歯垢(プラーク)を適切に除去・管理することです。歯に付着した細菌の塊であるプラークが歯茎の炎症を引き起こすため、この除去が歯周病治療の根幹となります。
効果的なプラークコントロールには正しいブラッシング技術が必要です。当院では患者様の歯並びや歯茎の状態に合わせて、歯ブラシの当て方や動かし方を個別に指導いたします。歯間ブラシやデンタルフロスの使用方法も含め、毎日のセルフケアで確実にプラークを除去できるようサポートしています。
PMTC
PMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)は、歯科衛生士が専用の器具と研磨剤を使用して行う、プロフェッショナルな歯面清掃です。日常の歯磨きでは除去できない歯の表面の汚れや、歯と歯の間の細かな部分まで徹底的にクリーニング。
処置後は歯の表面がツルツルになり、爽快感を実感していただけます。さらに、歯面が滑らかになることで汚れが付着しにくくなり、予防効果が持続します。
スケーリング・ルートプレーニング
歯石は細菌の塊が石灰化したもので、歯ブラシでは絶対に除去できません。放置すると歯周病を悪化させる大きな要因となります。
スケーリングは、超音波スケーラーという器具を使用し、微細な振動で歯石を粉砕・除去する治療法です。歯周ポケットが深い場合は、手用器具を用いて歯根面に付着した歯石や汚染されたセメント質を丁寧に除去します。その後ルートプレーニングにより歯根面を滑らかに仕上げることで、細菌の再付着を防ぎ、歯茎の治癒を促進します。
よくある質問
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Q
どんな病気ですか?治療で改善できますか?
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A
放っておくと歯の骨が失われていく、恐ろしい病気です。治療を受けることで、その進行を止めたり遅らせたりすることができます。
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Q
歯磨きで歯ぐきから出血するのは、歯周病の可能性がありますか?
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A
出血があるということは、歯ぐきに炎症が生じていると思われ、歯周病の可能性があります。一度、検診を受けに来てください。
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Q
グラグラになった歯は、元に戻りますか?
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A
治療を受ければ多少は改善されますが、元には戻りません。しかし、治療を受けなければ歯周病は進行し、歯が抜け落ちてしまうことがあります。